【協和発酵キリン、さらなるバイオ医薬品の創出を目指して】

小間番号: C-38 / PTR-02

▲研究風景

協和発酵キリンは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します」という理念を掲げ、創薬から開発、製造、販売までをすべて自ら担うグローバル・スペシャリティファーマを目指している。さらにグループ会社と一体となり、医薬品に限らず、アミノ酸やプラズマ乳酸菌などの様々な製品を通じて、人々の健康を支える活動を展開したい構えだ。

続々と抗体医薬品の販売承認を取得

今年、X染色体遺伝性低リン血症(XLH)の治療薬として抗FGF23完全ヒト抗体「ブロスマブ」の販売承認を欧州と米国で取得した。また、協和発酵キリンが創出し、アストラゼネカに導出した抗IL-5受容体ヒト化抗体「ベンラリズマブ」は好酸球性重症気管支喘息治療薬として日本、米国、欧州で販売が開始されている。 このように協和発酵キリンでは、バイオ医薬品で培った独自の研究開発力と製造技術力を活用し、新たな医薬品創出を常に目指している。抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、「腎」「がん」「免疫・アレルギー」「中枢神経」の4領域を重点カテゴリーとして、カテゴリーごとに創薬から開発、そして育薬まで一貫して新薬開発を進めている。

4研究所を新設して技術の進化と確立を目指す

▲研究所(東京リサーチパーク)外観写真

今年の4月、協和発酵キリンは研究開発本部の組織体制を変更し、さらなる成長を目指す。研究開発本部における研究機能ユニット内に低分子医薬研究所、抗体バイオロジクス研究所、核酸医薬研究所、再生医薬研究所という、モダリティベースの4研究所を新設した。 バイオ医薬品研究との融合、標的構造の活用を含む精密な分子設計および新しい合成技術の開発に挑む低分子医薬研究所と、次世代抗体医薬の創出を目指す抗体バイオロジクス研究所では、これまで協和発酵キリンが得意としてきた低分子創薬と抗体医薬の技術をさらに進化させる。 一方、核酸医薬研究所と再生医薬研究所では、新たな技術の確立を目指して核酸医薬と再生医薬に注力する。核酸医薬分野ではドラッグデリバリーシステム(DDS)技術や核酸機能増強技術の向上を目標としている。再生医薬分野では、幹細胞分化・制御技術を追究する。 また、外部研究機関との共同研究などを活用し、革新的な創薬技術の確立や新規医薬品候補の創製についても強化している。これまでの強み、そしてこれから作り上げる技術をもとに、オープンイノベーションを活用したTechnology-driven創薬を掲げている。 ブースでは、これまでの事業成果と今後の方向性を紹介しながら、来場者ごとに興味ある分野について説明したいとしている。

 

アミノ酸やプラズマ乳酸菌を扱う協和発酵キリングループ

医薬品開発以外の分野においても、協和発酵キリングループは人々の健康に向けて多角的なアプローチを試みている。協和発酵バイオは最先端の発酵技術を駆使し、アミノ酸やジペプチド、核酸関連物質、ビタミン類、オリゴ糖などの有用物質を製品化してきた。例えばアミノ酸は、医薬品そのものとして使われるだけでなく、医薬品製造の原料としても使用される。他にも医療食、健康食品、調味料、化粧品、培地に使われている。協和発酵バイオは独自開発したジペプチド製法による供給が可能であり、未知の機能性ジペプチドの開発も進めたいとしている。 協和発酵キリングループが属するキリングループでは、小岩井乳業と協和発酵バイオと共同研究を行っているプラズマ乳酸菌(Lactococcus lactis subsp. lactis JCM 5805)のさらなる応用を目指している。一般的な乳酸菌は免疫系のうちNK細胞のみを活性化させることが知られているが、プラズマ乳酸菌は免疫系の司令塔ともいえるプラズマサイトイド樹状細胞を活性化させることでNK細胞、細胞障害性T細胞(キラーT細胞)、B細胞、ヘルパーT細胞を活性化、すなわち免疫細胞全体を活性化させる機能をもつ。プラズマ乳酸菌が配合された製品はドリンクだけでなくヨーグルトやタブレットなどがあり、グループ会社で横断的に応用されている。ブースではプラズマ乳酸菌の研究についても紹介する予定であり、外部研究機関との連携や食品メーカーとのコラボも歓迎する構えだ。

グループ全体で疾患治療からヘルスケアまでサポート

協和発酵キリン、協和発酵バイオ、キリンは人々の健康をサポートすることを目標に掲げている。各会社の得意分野を活かし、疾患治療からヘルスケア、それらの元となる基礎研究まで、あらゆるステージで人々の健康に貢献しようとしている。ブースでは、協和発酵キリンをはじめとしたキリングループの幅広い事業内容を紹介し、来場者の興味ある分野をきっかけにつながりを作りたいとしている。

取材・文:GH株式会社 島田